お寺で葬儀

お寺で葬儀 荘厳

変わってきた葬儀

西念寺においては昨年数年ぶりにお寺で御門徒の葬儀を勤修いたしました。代々に渡ってお参りをしてきた本堂で故人を送りたいとの強い希望により実現した事ですが、不慣れな事で準備が行き届かずにご迷惑をお掛けしたのではないかと反省するところです。

しかしながら昨今の「葬儀は必ず葬儀社の会館を使ってするものだ」という風潮に疑問を感じる事です。20年程前までは葬儀は自宅の御内仏(お仏壇)の前で執り行われておりました。隣組は御斎を用意し、受け付けに立ち、僧侶の控室を提供してお互いに助け合って葬儀を勤めてきた事です。

また葬儀が終わると喪家は組内にお礼のお膳を振舞っておりました。ここ近年火葬後初七日を勤めて精進揚げをしたいという申し出を受けますが、お礼のお膳と精進揚げがごっちゃになってしまっているようです。精進揚げは満中陰の御斎からです。厳しいお寺さんであれば満中陰の御斎まで精進とおっしゃられます。火葬後はお礼を済ませたら解散され体を休ませて初七日は家族や近所の親戚のみで勤め、遠方のご親族には満中陰や一周忌にお参りをいただければ良いのではないのでしょうか。ほとんど箸が付けられずに捨てられる豪華な精進揚げの料理に心を痛める事です。

お話がずれてきましたが、本稿では葬儀を葬儀社の会館を使って行う事と、お寺や公民館、自宅で行うメリットデメリットについて考えてみました。

葬儀社の会館を使うメリットデメリット

葬儀社さんの会館を使って葬儀を行うメリットは楽であるという事に尽きるのではないのでしょうか。段取りを気にする必要がなく、参列してくださる方々全てに喪家が対応できなくても葬儀社の従業員さんがフォローしてくれます。さらに大人数が入るホールや施設、駐車場が整っています。大きな問題もなく確実に終わる事であります。しかし大きな施設を維持管理しているため費用が高くなる傾向があります。

費用がかさむのは困るがそれでも葬儀社で葬儀をしたい方にお勧めなのが大手ではなく地域密着で地元の方の口コミが良い葬儀社さんです。それでも田川で40~70万円程は掛かるようです。費用的な面で良心的な葬儀社さんは事前に見積もりをしてくれます。葬儀の時に費用の心配をするよりは事前に見積もりを取る事をお勧めします。

また仏教の精神や教えに順じた葬儀を執行して下さる葬儀社さんもおられますが、なかなか応じてくれない葬儀社さんもおられます。また本来必要がないサービスを誘導される事もあります。大きな施設を維持し従業員さんの給料を捻出しなければならない事情を鑑みるとやむおえない事です。しかしそれは企業努力で解決されなければならない範疇であり喪家が察しなければならない事情でもありません。そのためにも事前に見積もりを取り不必要なサービスが含まれていないか、不必要に高いプランになってないかを吟味する必要があります。よって喪主になられる方が葬儀社さんの話を鵜呑みにする事なくお寺の住職と相談してご自身で決断なさるか、住職に決めていただく事をお勧めします。

まとめますと

メリットは、楽である、大人数を迎え入れる準備が整っている。

デメリットは費用が高い、仏教の精神に反したサービスを誘導される可能性がある。

対策、地元の人の口コミを聞く。地域密着の中小規模の施設の葬儀社がお勧め。事前見積もりを取りお寺に相談。

数日以内にお寺や自宅、公民館で葬儀を行うメリット、デメリット、対策をアップ致しますのでお待ち下さい。

正法寺様(福岡県田川市)の寺葬の記事も参考になります。

記事 | 真宗大谷派正法寺
門徒会館でのお葬儀のすすめ

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