住職のつぶやき– category –
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住職のつぶやき
ご法友に指摘された話――老木の譬えに教えられて
ある日のことでした。本堂の耐久年数について、建築の専門家である総代さんがこう言われました。「しっかり管理していけば、あと三、四十年は大丈夫。百年はもつでしょう。」 その言葉を聞いて、私は思わず「ありがたいなぁ」と安堵しました。けれど同時に... -
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止まれ――正しさに走る私たちへ
東京・町田市で、40歳の男性が76歳の女性を包丁で刺して殺害したという痛ましい事件が起こりました。犯人は動機を「今の生活が嫌になった。誰でもいいから殺そうと思った」と語っていたそうです。 このニュースに対し、SNSでは「甘えるな」「資質の問題だ... -
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自力に敗れるところに、如来のはたらきがある
本日、お参りにうかがった御門徒のお宅に、二十代の娘さんがおられました。久しぶりにお会いしたので「今日はお仕事お休みですか。週末にお母さんとお二人そろってお休みとは珍しいですね」と声をかけると、「実は体調を崩して入院していて、数日前に退院... -
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福岡・田川の永代経・永代供養・永代管理の違い
(真宗大谷派 西念寺 福岡県田川郡香春町) ① はじめに:現代の“永代”への誤解 近年、「永代供養」や「永代管理」「永代経」といった言葉を耳にする機会が増えました。けれども、本来お寺に伝わる「永代経」とは、意味も目的も異なります。西念寺(福岡県... -
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責任感と無理をしたくない思い、自分の時間を守りたい思いのあいだで
法務や地域の役を担う中で揺れる僧侶の姿。責任感と無理をしたくない思い、自分の時間を守りたい思いのあいだで悩む心を表しています。 田川には、真宗大谷派のお寺が三十四ヶ寺あり、その集まりを「田川組(たがわそ)」と呼んでいます。私はいま、この田... -
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本堂・お仏壇・お墓(納骨堂)の関係について
古く中国では、有力者が亡くなると「魂(こん)」と「魄(はく)」に分けて祀る風習がありました。魂は人の精神をあらわし、魄は肉体を意味します。魂はお廟(びょう)に、魄はお墓に納めたと伝えられています。 この考え方は、私たちの「本堂」「お仏壇(... -
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子どもの機嫌にあらわれる「因縁」のはたらき
田川郡大任町「道の駅ふれあい広場」での気づき 田川郡大任町の「道の駅ふれあい広場」へ、息子を遊ばせに行きました。下の娘(2歳半)が昼寝をしている間のひとときです。 先週の日曜日は一日中お参りがあり、息子をどこにも連れて行けませんでした。家の... -
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本堂電灯のLED化・納骨堂屋根外壁補修のお知らせ【西念寺公式】
西念寺(福岡県田川郡香春町|真宗大谷派)の施設維持に関する重要なお知らせです。省エネ・安全性・耐久性の向上を目的に、本堂の照明LED化および納骨堂の屋根・外壁補修を実施予定です。御門徒の皆様にはご理解とご協力をお願い申し上げます。 本堂電灯L... -
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五十年の時を経て、納骨堂へ
本日、御門徒のお骨をお墓より西念寺納骨堂へお移ししました。十月とはいえ、日中はまだ厳しい暑さが残る中でのお勤めでした。 まずは、お墓にて取骨(しゅこつ)のお勤めをいたしました。納骨まで私が勤める場合は、取骨のお勤めは行わないのが通例ですが... -
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評価に翻弄されない心 ― 佐々木朗希投手の投球から学ぶ生き方
活躍すれば称賛され、不調なら批判される――。移ろう評価の波の中で、私たちは何を拠り所に歩めばよいのか。メジャー挑戦を続ける 佐々木朗希投手の投球から、評価に翻弄されない心を考えます。 夢を追いかけた少年時代 子どもの頃、私たちは誰もが「大きく...
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