五十年の時を経て、納骨堂へ

五十年の時を経てお墓の前で読経する僧侶の厳かな情景|西念寺

本日、御門徒さまのお骨をお墓より西念寺納骨堂へお移ししました。
十月とはいえ、日中はまだ厳しい暑さが残る中でのお勤めでした。

まずは、お墓にて取骨(しゅこつ)のお勤めをいたしました。
納骨まで私が勤める場合は、取骨のお勤めは行わないのが通例ですが、今回はお墓がお寺から近いこともあり、私が直接お伺いして『阿弥陀経』を読誦し、皆さまに焼香をしていただきました。

その後、西念寺本堂において『正信偈』をお勤めいたしました。
お亡くなりになられてから五十年以上が経過しており、骨壺の中には多くの水が入っておりました。
「いったいどこから水が入ってきたのだろう」と、皆さま驚かれておられました。
その折、坊守が「お骨が水に変わるとは、なんと不思議なことですね」とつぶやき、その言葉に場がふっと和みました。

お骨はすぐに納骨堂へ納めず、しばらくの間、天日で乾かしてから納骨いたします。
石材店や火葬場に相談したところ、必要であれば再度焼き直してくださるとのことでした。
数日間天日干しを行った後、私が改めて納骨堂へ納骨させていただく予定です。

阿弥陀さまの光のもと、新たなご縁をいただいた一日となりました。


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